うつ病の治療法


うつ病の治療の始め方は、最初に予診(インテーク)これは患者の性格や自覚症状、またストレスの原因などを質問するものです。
そしてうつ病と診断されれば具体的な治療法や方針を説明し、必要であれば薬を処方する場合もあり、症状にもよりますが、カウンセラーによるカウンセリングが行われることもあります。
このように主な治療法は「薬物療法」「精神療法」そして後で説明する「休養」の3つになります。


−薬物療法−
うつ病の治療に使用される薬を抗うつ剤といい、これは脳の神経伝達物質の働きを強化し、神経細胞間の情報伝達を促すことでうつ病を改善しようとするものです。
種類にもよりますが、効果が現れ始めるのは1週間程度かかり、十分な効果が得られるには1ヶ月くらいはかかります。
最初に身体的症状が軽くなっていき、続いて精神状態が上向きになってきて、そして意欲が湧いてくることが多いようです。
軽症うつ病の場合は短期間で改善されることもありますが、通常のうつ病の場合は半年から1年はかかるといわれていて、抗うつ剤も量を減らしながら1年は服用する必要があります。
また口の渇きや吐き気、手のふるえなどの副作用が出てくるケースもありますが、これらは一過性のもので徐々に軽減してくるので、勝手に薬の量を減らしたりやめるのではなく、必ず担当医に相談してください。


−精神療法−
精神療法と言われると聞きなれない言葉ですが、一般的にカウンセリングと呼ばれているものです。
この精神療法には支持療法と特殊精神療法の2つに大別され、支持療法が先ほどのカウンセリングにあたります。
支持療法は診察中、本人の話を聞いて、その症状を把握し、また共感して、最後は必ず改善されることを約束します。
このときに患者さんの意見を否定したりアドバイスすることもありません。患者さんを支持(サポート)し心理的な問題の改善をはかって回復を目的とするのが支持療法のやり方です。
もう1つの特殊精神療法は、薬物療法の効果が得られなかった場合や神経症に近い症状がみられるケースなどで用いられる療法です。
これは数多くの種類があり、「認知療法」「行動療法」「洞察療法」「森田療法」などの治療法があります。


−休養−
うつ病の治療には休養が大切ですというと、ほとんどの人が「そんな暇はない」「仕事が忙しくて」と言います。
確かにその通りかもしれませんが、うつ病というのは気力で治る病気ではありません。
脳の機能が低下し身体症状もでてくる、いわば心身ともに沈んだ状態です。なのに無理に仕事をしてしまえばさらなる症状の悪化につながってしまいます。
うつ病の状態で仕事をしても、効率が落ちたりミスを連発するのがおちで、かえって周囲に迷惑をかけることにもなるでしょう。
医師に休養が必要と言われたら素直に休養をとる事がたいせつです。
休養といってもパチンコにいったり旅行に行ったりではなく、家でゴロゴロしているだけでいいのです。
いかにも効果がないように見え、周りには怠けてるだけに思われますが、これもうつ病の改善には大切なことなのです。

その他の治療法

うつ病の医療には薬物療法や精神療法が主になりますが、他にも補助的な存在としていくつかの療法があります。

−電気ショック療法−
ちょっと危ない名前がついてますが、文字通り電流を流して治療する方法です。
患者の頭部に電極をつけて100Vの電流を約2秒ほど流し、そのときの痙攣発作のショックでうつ病が治るというわけです。
現在、日本ではほとんど行われなくなった療法ですが、欧米では今も用いられているそうです。
薬物療法や精神療法と違い、その効果に速効性があるため今でも根強い人気があるようです。


−高照度光療法−
これは患者に人工的な強い光をあて日照時間を人工的に増やし、体温のリズムやホルモンの分泌を正常化するというものです。
冬になるとうつ状態になる季節性うつ病の治療に最も効果的です。
季節性うつ病に限らず通常のうつ病にも効果があり、朝の目覚めを良くして気持ちのいい1日をスタートされるには効果的な療法です。


−断眠療法−
文字通り睡眠を断つもので、それにより抗うつ効果が得られるというものです。
約40時間も断眠する全断眠や、もう少し短い時間を断眠する部分断眠、それとレム睡眠だけを遮断する方法があります。
効果は一時的なものが多く、精神療法や薬物療法と組み合わせて行われることがほとんどです。
効果も速効性があり、また副作用もないことから、薬物療法に抵抗がある妊婦さんなどにはおすすめの療法です。